弊社では生産者との関係構築を重要視し、定期的に海外出張を行っております。
その一環として、今年の3月にはフランスの生産者を訪問いたしました。
今回は海外出張レポート、フランス・ローヌ編をご紹介いたします。
目次
1.ローヌ地方
フランスの南部を流れるローヌ川の流域に広がる産地で、北はヴィエンヌから南はアヴィニョンまで南北約200kmに渡ります。
北部と南部に分けられ、それぞれ異なる土壌と気候から個性豊かなワインを生み出します。
北ローヌは急な斜面から、シラー単一やシラーを主体とした赤ワインが造られる一方、南ローヌは起伏の緩やかな平地から、グルナッシュを主体としてシラーなど複数品種をブレンドする赤ワインが中心となります。
2.フェラトン・ペール・エ・フィス
フェラトン・ペール・エ・フィスはエルミタージュやクローズ・エルミタージュなどに畑を所有する北ローヌの生産者。
4世代に渡りタン・レルミタ―ジュの町で質の高いワインを造り続けており、1998年には同じくタン・レルミタ-ジュに拠点を構えるミシェル・シャプティエとパートナーシップを組むようになり、現在ではフェラトンのオーナーはミシェル・シャプティエとなっております。
シャプティエの経営する別ブランドとして、彼の哲学を十二分に反映したワイン造りを行います。
【畑・ワイナリー見学】
まず初めに、畑の見学をさせていただきました。
こちらはエルミタージュの「レ・ディオニエール」の畑。丘の麓付近に位置し、フラットで石の多い土壌です。
丘の上の畑からはローヌ川を一望できます。かなり傾斜があり、下を見るのは少し勇気がいりました…。
土壌は白い石が沢山転がる花崗岩土壌で、ワインにミネラルをもたらします。
対岸にはサン・ジョセフの畑。
元々は丘同士で繋がっていてひと続きでしたが、川によって2つの丘に分かれました。その為、対岸でも土壌は同じです。
その後、ワイナリーを見学させていただきました。
ワイナリーには、併設のおしゃれなビストロもあり、フェラトンのワインと食事を楽しむことができるそうです。
【テイスティング】
未入荷のものも含めた計14種類のワインを試飲させていただきました。
その中でも特に印象的だった4種類をご紹介いたします。
○VIOGNIER 2022 ヴィオニエ 2022
【品種】ヴィオニエ100%
【コメント】ヴィオニエらしい華やかで厚みのある香り。酸味豊かで塩味の強いミネラル感も。野菜や魚などと相性の良さそうな味わい。
○CROZES HERMITAGE ROUGE CALENDES 2022 クローズ・エルミタージュ・ルージュ・カランドゥ 2022 (新ヴィンテージ、現行は2021)
【品種】シラー100%
【コメント】3つの異なるテロワールの畑から収穫される葡萄をブレンドする、フェラトンのフラッグシップ・ワイン。ダークな果実感。酸味はフレッシュでタンニンはしっかりとしており、程よい強さ。まだ少し若いので1~2年後が飲み頃とのことだが、今でも充分に楽しめそうな味わい。
○CHATEAUNEUF DU PAPE ROUGE LE PARVIS 2021 シャトーヌフ・デュ・パプ・ルージュ・ル・パルヴィ 2021
【品種】グルナッシュ85%、シラー15%
【コメント】フレッシュなフルーツやパン、クッキーの様な甘い香りも。柔らかくまろやかな果実味で、重すぎずスパイシーな余韻が続く。
○COTE ROTIE ROUGE L’EGLANTINE 2021 コート・ロティ・ルージュ・レグランティヌ 2021 (新ヴィンテージ、現行は2020)
【品種】シラー100%
【コメント】ラズベリーなどのピュアな果実香とスミレなどのフローラルさ。じんわりと旨味が広がるエレガントな味わい。熟成ポテンシャルもあり、20年くらいは持つとのこと。
※現行ヴィンテージが変更になっている場合がございます。その際はこちらをご確認ください。
ローヌ編は以上になります。
次回ブルゴーニュ編もお楽しみに!
3.その他のおすすめワイン
○LA TOURNEE BLANC 2023 ラ・トゥルネ・ブラン 2023
【品種】ヴェルメンティーノ85%、ヴィオニエ15%(ラングドックにて収穫)
○CONDRIEU LES MANDOULS 2021 コンドリュー・レ・マンドゥール 2021
【品種】ヴィオニエ100%