近年、穴場産地として注目を集めるブルガリアワインについてご存じでしょうか?
本日は「ブルガリアワイン」について詳しく解説し、おすすめのブルガリアワインをご紹介いたします!ぜひ最後までご覧ください。
目次
ブルガリアの基本情報
ブルガリア共和国はヨーロッパの南東部、バルカン半島に位置し、北部はドナウ川に沿ってルーマニア、南部はギリシャ、トルコ、西部はセルビア、北マケドニア、そして東部は黒海と接する国です。 国の中心部を東西にバルカン山脈が走り、国土の約40%が海抜200~600mの丘陵地帯で、200m以下の低地は約30%です。
ブルガリアワインの歴史
ブルガリアと聞くと有名な「ブルガリアヨーグルト」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、実はブルガリアは紀元前1000年以上前からワイン造りが行われてきた世界最古のワイン醸造・輸出国の1つでもあります。
紀元前約1500年から紀元後6世紀までブルガリアにはトラキア人(ブルガリア人の祖先にあたる)が居住しており、この時代においてワインを飲むことは、知恵・力・勇気を得ることと考えられ、この土地の文化の一部として人々の生活のあらゆる段階で役割を果たしていました。
7世紀に、ブルガリア王国が建国されてからのワイン造りは盛んに行われていました。9世紀後半にはブルガリアの国教がキリスト教となり、ブルガリア人の生活におけるワインの存在が高まっていきました。
14世紀にオスマン帝国の支配下に入り、国境がイスラム教であったこととイスラム教はワインの生産と消費を否定していたことから、ワイン造りは下火となりました。しかし、キリスト教徒の間ではワインは生活に欠かせないものであったことからワイン造りは継続されていました。 その後、オスマン帝国からの解放、ワイン造りの国営化および民主化運動、旧ソ連の禁酒政策の影響など、国自体が歩んできた歴史にワイン産業も大きく影響を受けてきました。2007年のEU加盟を契機に、最新技術を取り入れ、近代的な施設でワインを造るワイナリーが急増し、ブルガリアの固有品種のみならず国際品種を使った高品質なワインが生産されるようになりました。
ブルガリアの気候風土
ブルガリアは、北海道とほぼ同じ北緯42~44度に位置する北にある国です。
ブルガリアには様々な地形が存在し、地域によっても気候は大きく異なります。例えば、南のギリシャとの国境や西のセルビア・北マケドニアとの国境には多くの山脈が連なるため、ブルガリアには乾燥した風が吹き、葡萄の生育期にカビが発生しづらい環境が自然と作られます。
また、国土の中心部を東西にバルカン山脈が走り、山脈の北側と南側では大きく気候が異なります。これが、北側のドナウ平原と南側のトラキアヴァレーという異なる2つの主要なワイン産地を生む要因となっています。 さらに、ブルガリアでは夏の間、日によっては日中40度を超えるような地域もありますが、夜には気温がかなり下がり、この1日の大きな気温差が葡萄の生育に良い影響を与えます。
ブルガリアワインの固有葡萄品種
<白葡萄>
○ミスケット・チルヴェン
ブルガリアの古い固有品種で、ローズヴァレー(バラの谷)で栽培されています。 白バラやリンゴ、メロン、桃、蜂蜜と言った芳醇な香りや、ハーブのアロマを持つ高品質な辛口白ワインが生産されます。
○ディミャット
古代にブルガリアに持ち込まれたもので、地元では古い固有品種とされています。栽培面積は全体の約10%を占め、ブルガリア全土で栽培される品種です。桃の様な爽やかで繊細なアロマを持ち、ピュアな果実味でフレッシュなワインになります。
<黒葡萄>
●パミッド
ブルガリア全土で栽培される古い固有品種。旧ソ連時代はブルガリアで最も多く栽培されていましたが、現在では全体の約10%になりました。赤系ベリーのアロマをもち、早飲みタイプで軽い味わいのテーブルワインが造られます。
●マヴルッド
全体の約2%でしか栽培されていない固有品種ですが、人気の高い高品質の赤ワインを生み出します。黒系ベリーのアロマと黒胡椒やシナモン、チョコレートのアロマを持つ、熟成向きのフルボディワインになります。
その他、国際品種ではシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ゲヴュルツトラミネール、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーなどが栽培され、成功を収めています。
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