弊社では生産者との関係構築を重要視し、定期的に海外出張を行っております。
今回は、前回に引き続き海外出張レポート、フランス・ブルゴーニュ編④をご紹介いたします。
前回のブルゴーニュ編③をまだご覧になっていない方は、是非そちらもご覧ください。
⇒「フランス・ブルゴーニュ編③ / シャトー・ド・シャミレー」を見る
目次
1.コート・ド・ニュイ地区
ブルゴーニュ地方の中でも珠玉の特級畑を擁し、数々の素晴らしいワインを生み出す産地「コード・ドール」。
コート・ドールでも北部のディジョンからコルゴロアンまでを「コード・ド・ニュイ」、南部のコルトンからマランジュまでを「コート・ド・ボーヌ」と言います。
コート・ド・ニュイは長さ約20km、幅数百mの小さな産地です。冬の寒さが厳しく、春にもしばしば霜に見舞われる大陸性気候に属しています。
村名アペラシオンは北から「マルサネ」「フィサン」「ジュヴレ・シャンベルタン」「モレ・サン・ドニ」「シャンボール・ミュジニー」「ヴージョ」「ヴォーヌ・ロマネ」「ニュイ・サン・ジョルジュ」。グラン・クリュの数は24、プルミエ・クリュは135あり、偉大なワインが数多く生産されます。
2.ドメーヌ・ド・ラ・プレット
ドメーヌ・ド・ラ・プレットはコート・ド・ニュイの最南端にあるコルゴロアン村に位置する生産者。その歴史は非常に古く、ドメーヌは18世紀から続いており、6代に渡り女性当主が引き継いできました。またその傍らには常に有能な夫の存在があり、ピノ・ノワールの亜種であるピノ・ルネヴェイをつくり、その名を残したテオドール・ルネヴェイや、農業監査長官を務め、レジオン・ドヌール勲章コマンドゥール(三等)を受勲したシャルル・マイロなど、そうそうたる顔ぶれがプレットのワイン造りを支えてきました。
現在はエレーヌ・ミショーが運営を行っており、ヴィニマティック社製ステンレスタンク(回転式発酵タンク)の導入など近代設備への投資を行い、伝統的なノウハウと近代醸造を組み合わせ、テロワールを最大限表現することをポリシーにワイン造りを行っております。
【醸造施設見学】
まずは、醸造施設を見学させていただきました。
昨年、旧ワイナリーすぐ近くにワイナリーを買い、現在拡張工事中とのこと。もう間もなく終わる予定だそうです。
工事をしているすぐ向かいにはコト―・ブルギニヨンの畑!
ここ最近の気温の上昇により、温度管理ができるタンクを導入したそうです。
すべてのタンクにシートを置き、毎日温度を記入するという徹底した管理体制。
家族経営のドメーヌだからこそ、次の世代に上手く引き継ぐことができるように、もっとタンクを増やす必要があるとも仰っておりました。
タンクの管理室には、何世代も続く女性当主を象徴する様なパワフルな女性のポスターが貼られておりました。
ご案内してくださった現当主のエレーヌさんは、「ここですべてを管理して、把握していたい」と仰っており、彼女のワイン造りへの真剣な姿勢がひしひしと伝わってきました。
【セラー見学】
次に地下セラーを案内していただきました。
こちらは昨年新しく購入したワイナリー側のセラー。かなり涼しく、夏でもエアコンは必要がないそうです。
旧ワイナリー側の地下セラーには大樽が並びます。
70年物の大樽もあったそうですが、古くなりすぎてしまった為、新しくしたそうです。大きすぎて地下セラーには持って入れない為、パーツで購入し、セラー内で1週間かけて組み立てたそう…!
樽の側面はそのままなので、その歴史の深さが伺えました。
【テイスティング】
バックヴィンテージを含め、計10種類試飲させていただきました。その中でも印象的だった4種類をご紹介させていただきます。
○BOURGOGNE COTE D’OR BLANC 2022 ブルゴーニュ・コート・ドール・ブラン 2022
【品種】シャルドネ100%
【コメント】爽やかな柑橘やハーブ、生姜、ソーヴィニヨン・ブランの様な爽やかでアロマティックな香り。生産者自身もソーヴィニヨン・ブランの様だと仰っていました。
○BOURGOGNE COTE D’OR CORVEE AU PRETRE 2022 ブルゴーニュ・コート・ドール・コルヴェ・オ・プレートル 2022
【品種】ピノ・ノワール100%
【コメント】樹齢5~60年(もともとアリゴテを植えていた畑をピノ・ノワールに変更)
フレッシュな赤系果実と紫蘇のニュアンス。2022ヴィンテージは10年くらい持つ良いヴィンテージ。このキュヴェは国外では日本とベルギーへしか輸出していないそう。
○COTE DE NUITS VILLAGES VIERVILLE 2022 コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ・ヴィエルヴィル 2022 (新ヴィンテージ、現行は2019)
【品種】ピノ・ノワール100%
【コメント】赤系果実と乾いたハーブの香り。鉄系のミネラル感。若々しさの感じられるパワフルなタンニン。2022ヴィンテージはタンクごとに味わいが全く異なるようで、試飲するたびに味わいの印象が変わるそう。
○NUITS SAINT GEORGES 1ER CRU CLOS DES POULETTES 2013 ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・プレット 2013 (バックヴィンテージ)
【品種】ピノ・ノワール100%
【コメント】ドメーヌのフラッグシップ。1.5haあるうち1haを所有しており、ほぼモノポールの状態。「クロ」という名前の通り壁に囲まれた畑
2013年は収穫が非常に大変だったそう。酸もまだしっかりと残っており、非常に綺麗な飲み口。
※現行ヴィンテージが変更になっている場合がございます。その際はこちらをご確認ください。
ブルゴーニュ編④は以上になります。次回もお楽しみに!
3.その他のおすすめワイン
○NUIT SAINT GEORGES 1ER CRU CLOS DES POULETTES 2018 ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・プレット 2018 (新ヴィンテージ)
【品種】ピノ・ノワール100%
○VOSNE ROMANEE 1ER CRU LES SUCHOTS 2022 ヴォーヌ・ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・スショ 2022 (新ヴィンテージ)
【品種】ピノ・ノワール100%
⇒ドメーヌ・ド・ラ・プレットの全商品を見る(業務店様向けWEB注文サイト)
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